【解決!】転職・中途採用で学歴が影響を与える場合と、関係がないケース

くおん先生
こんにちは。元採用担当で大学教員のくおんです。

中途採用で学歴がどう関係するかは気になるところですよね。この授業では、学歴の転職への影響について解説します。

そもそもの学歴の定義を考える

雑誌などでは頻繁に学歴に関する特集が組まれている。社会の学歴に対する注目度は大きいものがある。
学歴とひとくちにいっても、次の2つの言葉が混同されている。

①東大、京大、早慶などの有名学校出身
②中学・高校・大学卒業資格の保有

「学歴」という言葉が上記のどちらを意味しているかを考える必要がある。よく、日本では「学歴が大事だよ」のようなことを聞くが、おそらく①の有名学校出身のことを指しているだろう。そして、実は、①と②で中途採用に与える影響は異なる。

中途採用では新卒採用ほど学歴は重視されない

新卒採用では、学歴は非常に重視されている。有名学校出身者が優遇され、総合職としての入社要件に大学卒業資格が求められることも多い。このような「学歴フィルター」が存在するのは、採用の手間を減らすためだ。数十万人の学生が一斉に同時期に就職活動を始め、限られた人員で選考を行わなければならない。有名大学に採用を絞っても、十分な応募者を確保できる。

一方で、中途採用においては学歴の重要度が下がる。中途採用に期待されていることは、募集職種に対する業務経験であり、即戦力であるからだ。

大学名による中途採用への影響は少ない

一部の企業を除き、大学名が大きく有利・不利に働くことはない。新卒採用では能力のエビデンス(証拠)として学歴を重視するが、中途採用では能力のエビデンスとして実務経験が重んじられる。

もしあなたが学校名を理由に転職を躊躇しているとしたら、それは杞憂だと伝えたい。転職を経験したことがない人は当然新卒採用の常識で考えることになるが、その常識は捨てたほうがよい。

逆に、「私は有名大学出身だから大丈夫」のような考えも、転職には当てはまらない。正々堂々能力で勝負できるため、筆者は転職市場の方が公平性があり好感が持てる。

高校卒業と大学卒業では求人数に差が出る

学校名は中途採用に大きな影響を及ぼさないものの、中学・高校・大学卒業資格は大いに影響を与える。というのも、中途採用の募集のうち半数近くが「大学卒業資格」を応募条件としているからだ。大学を卒業しているかどうかで、選択肢の数が大きく変わってしまう。

高校卒業者が選択肢を広げたい場合、通信制の大学に入学するという手もある。スクーリング(実際に大学に行って授業を受けること)がない大学もあるため、働きながらでも卒業資格を手に入れられる。応募要件さえ満たしていれば、学歴が理由で採用されないということはなくなる。通信制大学は学費も総じて安いのが魅力だ。

くおん先生
学歴が中途採用に与える影響は、私たちの常識と少し異なるかと思います。全体的に言えることは、学歴が採用に与える影響は新卒採用よりも少ないです。学歴にコンプレックスを感じる必要はなく、自信を持って転職活動を行ってください。
おすすめの記事