【徹底解説】面接の不安と緊張を解消する3つの方法

くおん先生
こんにちは。元採用担当で大学教員のくおんです。

面接は非常に緊張するものですし、人間だれしもがある程度緊張するものです。筆者の学生時代を思い出すと、人前で話すときなどはとても緊張した記憶があります。しかし、今ではどんな状況でも緊張をかなり抑えることができています。この授業では、面接での緊張や不安を科学的に緩和する方法や、私が個人的に心がけているテクニックについて伝えます。

なぜあなたは緊張するのか?

くおん先生
実は、緊張しやすいのはあなただけではありません。日本という国に住んでいると自然と不安や緊張を感じやすくなります。

この授業を受けているあなたは、おそらく日本に住んでいるのだろう。実は、このことこそがあなたが緊張しやすい理由である。日本という島国に住んでいると、不安や緊張を感じやすくなるのだ。

それは自然災害が関係している。日本は災害による被害が他国に比べて非常に多い。内閣府の「防災情報のページ」によると、地球の面積における日本の面積が占める割合はたった0.25%に過ぎないにもかかわらず、世界の大地震(マグニチュード6以上)の約20%が日本で起きている。そして、日本の災害による被害額も、世界全体の被害額の約20%となっている。データからはあきらかに日本が災害大国であることを示している。

そして、自然災害から身を守るために、楽観的に考えることと悲観的に考えることならばどちらの方が生存できるだろうか。それはやはり悲観的に考えることである。「大丈夫だろう」と「危険かもしれない」では後者の方が日本では生存しやすくなる。

したがって、あなたが不安や緊張を感じやすいとすれば、それある意味当然といえるのだ。実際に、日本で実施されている緊張に関するアンケートでも多くの人が「緊張しやすい」と答えている。

さて、ここからは具体的に不安や緊張を緩和する方法について、以下の3つを述べていく。

①面接特有の緊張緩和法
②科学的な緊張緩和法
③くおん先生オリジナルの緊張緩和法

面接の緊張をなくすためには質疑応答をしっかり考えておくことが最も重要

くおん先生
面接で「こう聞かれたら、こう答える」という一問一答の準備をしっかり行っておくことが大事です。よく聞かれる質問の質疑応答を思いつく限り考えておきましょう。質疑応答を事前にしっかりと考えておけば、面接の場はコントロールできることになるのです。

面接で不安や緊張を覚える最大の原因は、「想定外のことを聞かれる心配がある」からだ。事前の質疑応答を行っていないからこそ、「あれを聞かれたらどうしよう?」などと面接前に不安になるのだ。質疑応答のシミュレーションを行うことで、面接を「想定内」のイベントにできる。

仮に面接で聞かれる内容が事前にわかっていたらと考えよう。確かに本番で少し緊張するかもしれないが、「何を聞かれるかわからない」という状況よりははるかにマシである。

「自己紹介をしてください」、「志望理由は?」、「短所は?」など定番の質問すべてに回答を用意しておく。転職面接でよく聞かれる質問30個とその答え方を以下の記事でまとめているのでぜひ参考にしてほしい。

慣れが重要~1回目は誰もが緊張する~

くおん先生
どんなにシミュレーションを行っていても、初めての面接では想定外が起きるものです。だからこそ不安や緊張を覚えるのは当然です。そしてうまくいかないケースも多いでしょう。ただ、面接回数を重ねるほど面接がうまくなっていき、次第に不安や緊張もなくなります。

つまり、ここからわかることは、本当に行きたい第一志望の面接を1回目に持ってきてはいけないということです。

緊張には「慣れ」という要素も関係している。慣れていることには緊張を感じにくいが、慣れていないことに関しては緊張を感じやすい。

面接に慣れる方法として、以下のような方法がある。
①自分ひとりでのイメージトレーニング
②模擬面接を受ける
③志望度の低い企業の面接を受ける

大学生の場合は大学のキャリアセンターで模擬面接を受けられるし、中途採用の場合は転職エージェントが実施している場合が多い。

くおん先生
やはり一番成長できるのは実際の面接です。そして、興味のない企業の面接でも、実際面接を受けると自然と興味が湧いてくるものです。実践に勝る学習はありませんので、ぜひ本番の面接に挑戦しましょう!

科学的な緊張解消法

科学的にわかっている緊張の解消法は、言われてみると「なーんだ。そんなことが」というものである。ただし、効果はハーバード大学をはじめとした多くの研究者により実証されている。

それは、「深呼吸と瞑想」である。目を閉じながら深呼吸を何度か行うだけで、不安と緊張を緩和できるとわかっている。継続的にやるとより効果が出ると判明しているので、普段から緊張しやすいという人は1日10分程度の瞑想と深呼吸を3ヶ月ほど行うとよい。

緊張しているときは交感神経が活性化しているが、「深呼吸と瞑想」を行うことで副交感神経が優位になる。したがって、緊張緩和につながるのだ。

深呼吸と瞑想以外では、コーヒーやハーブなどの香りが不安と緊張を和らげるとわかっている。

くおん先生
面接前にハーブティーを飲むとよいかもしれませんね

くおん先生のオリジナルテクニック

くおん先生
さきほども言いましたが、昔はよく緊張していた私も、現在はあまり緊張しなくなりました。そのために心がけていることが1つあります。

私が面接で緊張しないために心がけていることは、「面接官との会話を楽しむこと」である。「今日は精一杯自分をPRしよう!」という心理で面接に臨むと、緊張するケースが多い。一方で、「今日は面接官との会話を楽しもう!」という意識で臨むと、自然と面接の場は笑顔に包まれることが多くなった。確かに自分をPRすることは重要だが、それよりも「面接官との会話を楽しむ」ことをより上位の目標として設定するのだ。

くおん先生
「面接官と楽しく会話すること」にはもう一つ大きな利点があります。

「面接官との会話を楽しむこと」には、緊張緩和以外のメリットもある。それは、面接官に「あなたと一緒に働きたい」と思わせる効果だ。人間、楽しく会話ができる人と働きたくなるものだ。面接の場で自分も面接官も笑顔で良い雰囲気ができれば、「ウチの会社に合っている」と面接官が思う確率も上がる。

「面接官との会話を楽しむこと」は緊張緩和だけでなく、内定の確率を上げるための戦略でもあるのだ。

また、「会話を楽しむことで」で笑顔になることは科学的にも意味がある。嬉しいときや楽しいときに人は自然と笑顔になるものだが、嬉しくも楽しくもない状況であっても強引に笑顔を作ることでストレスが低減して幸福感が増すことがわかっている。やはり「楽しく会話すること」が緊張を緩和すると理解できる。

それでも面接の場で緊張した場合

くおん先生
科学的には、適度の緊張感がある方がパフォーマンスが上がるとわかっています。だからこそ、緊張を恐れすぎないでください。

緊張は絶対悪ではない。過度な緊張はパフォーマンスを下げるが、適度な緊張はパフォーマンスを上げることがわかっている。これをヤーキーズ・ドットソンの法則という。ヤッキーズとドットソンという2人の心理学者が発見したものである。難しい作業を行う場合、緊張しなさすぎてもしすぎてもパフォーマンスが落ちると判明している。

まとめ

くおん先生
ここまで、面接での不安と緊張を解消するためのテクニックを多く紹介してきました。この中の1つでもあなたに有効なものがあれば幸いです。面接では誰しもがある程度緊張するものなので、過度な緊張でなければ問題ありません。むしろ適度な緊張を味方につけて、面接を乗りきましょう!
おすすめの記事