【徹底解説】転職面接はこれで完璧!30個の定番質問の答え方と対策

くおん先生
こんにちは。元採用担当で大学教員のくおんです。

この授業では、転職面接でよく聞かれる30個の定番質問の答え方を一気に解説します。この授業をしっかりと受け、不要な減点をなくし、面接官からの評価を高めましょう!

下記で、具体的な転職面接での受け答えのポイントを示すが、その前に面接全体での鉄則を記しておく。それは、「ネガティブ・否定的な言葉を一切使わず、ポジティブ・前向きな言葉だけを使う」ということである。さらに一歩進んで、「面接官が求める回答」ができれば申し分ない。「この質問にどう答えれば面接官から評価されるか?」を考え、逆算して自分のエピソードに落とし込むのである。そして、答え方に迷ったら、とにかく「3つあります」と言うのだ。たとえば、「御社を志望する理由は3つあります。1つ目は~」のような具合だ。別に2つでもかまわない。なぜこうするかというと、受け答えの内容が普通でも、「理路整然と話しているように見える」からだ。簡単に知的な雰囲気をかもし出せる有効なテクニックだ。

これらを心がけることであなたは「理想の人材」であることを示せる。これらは転職面接で評価されるための基本戦略である。

そして、新卒採用と中途採用の大きな違いは、評価基準である。新卒採用では「人柄や性格」が重視されるが、転職面接では「能力・スキル」が評価される。

このことを踏まえた上で、以下に進んでほしい。

くおん先生
定番の質問には、「こう答えると評価が上がる」という方向性がある程度決まっています。ポイントを押さえた上で自分なりの回答を考えてください。ただし、私の回答方針があなたの信念に反する場合があると考えています。あくまでも参考として利用してくださいね。

目次

「自己紹介をお願いします」の答え方

くおん先生
ポイントは1分ほどにまとめることです。具体的な職務の内容を長々と語ってはいけません。

自己紹介では、氏名、現在のポジションと仕事内容、保有スキル、応募理由などを1分程度で話す。自己PRではない点に注意しよう。

「これまでの職歴を教えてください」の答え方

くおん先生
職歴が1社の場合は、現在の仕事について話しましょう。職歴が複数社の場合、応募した職種に関連のある経歴を重点的に述べると良いです。

職務内容を具体的に述べる際は、仕事の内容、自分の役割、実績・成果、身についたスキルなどの要素を盛り込む。

「自己PR」の答え方

くおん先生
「性格・人柄」が重視された新卒採用とは異なり、中途採用では募集職種と応募者のスキル一致度が重要となります。応募職種を担うための能力についてPRしましょう。

中途採用を企業が実施する理由は、欠員の補充や事業の拡大である。教育の時間がないからこその中途採用なのである。そのために「即戦力としてのスキル」が重視される。新卒採用のような自分の人柄や性格に焦点を当ててしまうと、的はずれなPRとなる可能性がある。

答え方は、基本的にはさきほどの職歴を尋ねる質問と同様の内容となる。ただし話す内容の順番は変わり、身に付けているスキル、仕事の内容、自分の役割、実績のようになる。
また、数字を使うのも有効なテクニックだ。「たくさん売上を上げた」では面接官に確実な情報を提供できない。「3億円を売り上げた」なら自分の仕事の規模感を一瞬で伝えられる。

「強み・長所」の答え方

くおん先生
スキルと性格面の両方の強み・長所を用意しておきましょう

自己PRの答え方で述べたように、本来中途採用でPRすべき強み・長所はスキルに関してである。しかし、すでに自分のスキル面のPRを終えた後にこの質問が来る場合もある。それに備えて性格面の強み・長所も話せるようにしよう。

「弱み・短所」の答え方

くおん先生
「短所・弱み」を話すときのポイントは、仕事に悪影響が出る短所を言ってはいけないということです。あなたが話す短所によっては、やはり採用が見送られることになりかねません。

「強み・長所」とは異なり、「弱み・短所」を聞かれる場合には性格面についての短所を求められるケースが多い。重要なことは、仕事をするにあたって致命的な短所を答えてはいけないということである。仮にそれが真実でもである。たとえば、「体が弱い」「体力がない」「遅刻癖がある」「朝が苦手」「仕事の締切を守るのが苦手」のような、採用するのに不安になるような短所・弱みは言わない。「仕事に夢中になりすぎてつい睡眠時間を削ってしまうところがあるので、パフォーマンスを落とさないように睡眠時間をしっかり確保するよう努めています」のような自分のマイナスにならない形で逃げる。この言い方なら「しっかりと仕事をしてくれそうだ」という印象を面接官に与えられる。

「失敗した経験」の答え方

くおん先生
「弱み・短所」と同様に致命的な失敗を話してはいけません。リカバリーできた失敗についてのみ話しましょう。

致命的な失敗の例としては、「過去に100億円の損害を出しましたが、今はそうならないよう何度もチェックを行っています」という人が面接に来たとして、あなたはその人を採用できるだろうか? 重要なのは失敗をリカバリーできたかである。たとえば、「100億円の案件を私のミスで逃しましたが、それをバネに努力して200億円の案件を受注しました」であれば、失敗がリカバリーされているので面接で話せる内容になる。

「まわりとの人間関係」の答え方

くおん先生
この授業の冒頭でも述べましたが、決してネガティブ・否定的な言葉を使ってはいけません。基本的に「非常に良い関係」という方向性で話をしましょう

人間関係に否定的なことを述べる人は、職場において良好な人間関係を築けていないと判断される。つまり、新しい職場でも良い関係を作ることができないと連想されてしまう。「上司や同僚も尊敬できる人が多く~」と今いる職場の人をほめよう。

「周囲の人からどう思われていますか?」の答え方

くおん先生
周囲の人から言われた褒め言葉を思い出しましょう

この質問に対しても、自分に対するネガティブ・マイナスイメージに関するものを話さない。周囲の人が言ってくれた良い言葉について話そう。

「休日の過ごし方」の答え方

くおん先生
「どういう人が面接官から評価されるか」を考えましょう。すると、「一日中寝てます」よりも休日をアクティブに過ごす人の方が評価されそうです。したがって、プラス評価を得ようとするならば「休日はジムに通っています」のような回答が見えてきます。

この授業の冒頭でも述べたが、「面接官が求める答え」から逆算することで話す内容が見えてくる場合も多い。「休日を何もせずダラダラと過ごしている」という答えと「休日はスキルアップのために○○という資格の勉強をしています」なら後者の方が評価されると推測できる。

「仕事はきついですが、体力はありますか?」の答え方

くおん先生
この質問も「ネガティブ・マイナスな言葉を使わない」の基本通りに答えます。すなわち、「自分では体力はあると思っています。学生時代はバレー部に所属しており、今も週に1,2度バレーをしています」のような形で答えます。

「転職理由」の答え方

くおん先生
これも「ネガティブ・マイナスな言葉を使わない」です。「さらなるチャレンジのために転職を考えている」という方向性で話を構成します。

転職理由の答え方に関しては、次の2点の要素を入れる。これらが入っていれば、転職の理由に説得力が出る。
①前向きなチェレンジであるということ
②今の会社(前職)でもそのチャレンジをしようと手を尽くしたが、チェレンジできなかったこと

「前職の不満」の答え方

くおん先生
人間関係などについて不満を述べてはいけません。何度も述べていますが、そもそもどんな話題に関しても不満を言ってはいけません。転職理由と同様の内容で問題ありません

すなわち、「今の会社(前職)でチャレンジしようとしたが、制度などの理由からどうしてもチャレンジできなかった」などのように前向きな理由を答える。「年収が低く残業と休日出勤が多い」など本当(?)の理由を言うと、内定をもらえる確率が下がる。

「この仕事は未経験のようですが」の答え方

くおん先生
基本的に、「未経験歓迎」という求人なら未経験で問題ありません。「未経験歓迎」と記載がない場合でも、「現在のスキルや資格が活かせる」ことを示せれば採用される可能性はあります。

未経験の職種への応募の場合、あなたが保有しているスキルや資格と、未経験の職種との間の関連性を示すことが基本戦略となる。融資営業を行う銀行員と投資戦略を考えるファンドマネージャの仕事は、企業のリスクと成長性を考えるという点で大いに関連がある。仕事と仕事は、意外に結びついているものだ。

くおん先生
未経験の職種に挑戦するために、知識の勉強や資格の取得を行っておきましょう。それで本気度を示せます。

「ブランクがあるようですが」の答え方

くおん先生
決して後ろ向きの理由は言わず、「スキルアップ」につながる活動をしていたことを具体的に話しましょう。

ブランクがある場合、「ビジネス感覚の低下」や「他の企業から声がかからない人材」などの先入観を持つ人事もいる。この質問に関しては、しっかりと話せるよう準備をしておく。

くおん先生
ブランクの理由が海外旅行であっても、「今後中国とのビジネスを行っていくうえで、どうしても中国を訪れたかった」など、スキルアップにつなげられるはずです。再度述べますが、後ろ向きな理由を述べないようにしましょう。

「転職回数が多いようですが」の答え方

くおん先生
まず、転職回数が多いと採用されないということはありません。実際に3回、4回転職した人が採用されることはまったく珍しくありません。つまり、答え方が重要だということです。ストーリーと信念があるとよいです。

ストーリーのわかりやすい例としては、アルバイト→派遣社員→契約社員→正社員というステップアップだ。この人の場合、次で4回目の転職となるが、キャリアアップを重ねてきたことが伝わる。

くおん先生
より難しい仕事に挑戦しているというストーリーと信念を語りましょう。また、「以前の会社では○○という成果を残してきました」のように前の会社にしっかりと貢献できたことを話せるとなお良いです。

「志望動機」の答え方

くおん先生
盛り込む要素は次の2つです。「他社と比較したその企業の強み」、「つちかったスキルを活かせる」です。

志望度の高さを示すのは、「その企業について調べた量」である。「そこまで調べたのだから志望度も高いだろう」と判断される。また、転職では新卒採用と違い「即戦力としてのスキル」こそ企業が求めているものである。この2つの要素を盛り込もう。

くおん先生
「給料」、「勤務地」、「勉強したい」など本当の(?)理由は避けるのがマナーです。企業のニーズに合った人材であることを示しましょう!

「当社の強みと弱みは何だと思いますか」の答え方

くおん先生
特に、その会社の弱みのような質問されるとやっかいな質問ほど準備をしておきましょう。

強みに関しては、志望動機と同じで「他社と比較したその企業の強み」を答える。弱みに関しては、「その会社に勤めている人」が話してる記事などを見つけると話しやすく、上から目線になりにくい。「御社の○○さんが日経新聞の記事で、☓☓とおっしゃっていましたが、私も同様の意見を持っており~」のように話すと、「事情を知らないくせに偉そうに言いやがって」という批判を回避できる。

「当社の志望順位は?」の答え方

くおん先生
基本的に第一希望と答えるのが、マナーの範囲だと考えます。正直に「第4志望」と答えるのは相手企業に対して失礼ではないでしょうか? 第4志望では失礼だからと第2志望と答えますか? 次は「第一志望はどこだろう?」と面接官は疑問に思います。いさぎよく第一志望と答える方が話がスムーズになります。

「当社の社長の名前は?」の答え方

くおん先生
これについても礼儀マナーの範囲です。先方の社長の名前を事前に覚えておきましょう。

「当社の経営理念についてどう思いますか」の答え方

くおん先生
事前に経営理念について調べておき、基本的にその理念に同意するという方向性で回答しましょう。ここで理念についてのアラ探しをしてもお互いにとって得はありません。

「他社の選考状況」の答え方

くおん先生
ここでも「ネガティブ・マイナスな言葉を使わない」という基本通りに回答します。仮に他社の状況がうまくいっていなかったとしても、「順調にいっている」感を出すことがポイントです。複数社の面接を同時に進めている場合、「ありがたいことに非常に順調です」と引く手あまたな人材に見えるよう答える。他の面接にすべて落ちている場合は、落ちたことを隠し「御社が初めての面接です」とする。

「希望給与」の答え方

くおん先生
「御社の規定に従う」と答えつつ、さりげなく「現在の年収と同等以上いただけると」と盛り込むのがおすすめです。

給料が下がっても入社したいと考える場合、「御社の規定に従います」とだけ答えるのも手だ。また、商社や金融など年収の高い業界からの転職の場合、「同等以上」だとミスマッチが起きる可能性もある。

くおん先生
まずは自分の年収の相対的な位置づけを知りましょう。また、「私と同じ年齢・ポジションの方と同等の金額をいただければ問題ないと考えておりますが、いくらほどでしょうか?」と情報を集める手もあります。最終的に内定受諾までに提示されますので、そこで最終的な判断をしましょう。

「残業、休日出勤、転勤がありますが問題ないですか?」の答え方

くおん先生
私の回答の方向性も、ここまで授業を受けたあなたなら見えてくるのではないでしょうか? 内定を取る確率を高めたいなら「問題ありません」という方向で回答します。

ただし、残業、休日出勤の頻度、転勤する場合の勤務地については内定受諾前までにしっかりと確認しておく。

「入社日」の答え方

くおん先生
基本的に、早いほど相手企業にとって都合がいいです。長くても2~3ヶ月が限度です。まれに半年ほど待ってくれる可能性もありますが、期待しないほうがいいでしょう。

企業の中途採用の2大目的は、「事業拡大」と「欠員の補充」である。特に、後者の場合には時間的余裕はないケースが多い。

くおん先生
「2~3ヶ月後にはその企業に務めている」という意識で転職活動をしてください。

「入社後のキャリアプラン」の答え方

くおん先生
答えるのが難しい質問に対しては、「3つあります」のように答えるのポイントだと冒頭で話しました。それを今回の質問に適用しましょう。短期、中期、長期の3つに分けて答えるという方法があります。「短期的には~、中期的には~、長期的には~」のように話します。これはあくまでも例であり、他の答え方でも問題ありません

「家族は転職に賛同していますか」の答え方

くおん先生
内定の確率を高めたいなら、「家族も賛同してくれている」という方向性で回答します。

ここで「家族の説得はこれからです」のように話すと、面接官は「辞退される可能性」が頭をよぎり、あなたの採用に不安を覚える。

「結婚した後も仕事を続けますか?」の答え方

くおん先生
この質問は、女性が尋ねられるケースが多いです。本来、「女性だけにする質問」は法律で禁止されています。「結婚、出産しても働けるか?」、「結婚の予定はあるか?」、「付き合っている人はいるのか?」などの質問は禁じられています。そのため、「即戦力として長く働けますか?」のようにぼかして質問が来るケースが多いです。

「結婚、出産しても働けるか?」のような質問は禁止されているものの、現実の転職面接では質問されることもある。逆に、この質問が来るかどうかで、その会社のコンプライアンス(法令遵守)レベルを知ることもできる。

くおん先生
もしこのような質問が来て、それでも内定が欲しい場合、「長く働きたい」という意思表示をしましょう。

「健康状態」に関する質問の答え方

くおん先生
基本的に、「良好です」と答えられるタイミングで転職活動を行いましょう。少なくとも、業務時間内に通院する必要がない状況だとスムーズに転職後も働けます

健康状態を質問することは違法ではないものの、配慮が必要な質問項目である。業務遂行に差し支えがない病気であるなら、答えない権利もある。

くおん先生
一度食生活や睡眠時間などを見直すのもよいかもしれませんね

「最後に何か質問はありますか」など逆質問の答え方

くおん先生
まず、この質問が来たら、必ず質問をしましょう。冷静に考えて、質問や疑問がないはずがありません。そして、おかしな話だとは思いますが、給料や残業など労働条件に関することは聞かないのがマナーとされています。

労働条件を質問することは当然の権利ではあるものの、現実の面接ではネガティブにとらえられることも少なくない。事業に関することや社員しか知らないことを質問するのがよい。

くおん先生
「○○さん(面接官)の、御社の好きな点を教えていただいてよろしいでしょうか?」「先日海外への進出というニュースが流れていましたが、その意図は○○だからでしょうか?」など、前向きな質問をしましょう。

以下のような「活躍する人材」に関する逆質問もおすすめだ。
・入社までに学んでおくべきスキルはなんでしょうか?
・中途採用で活躍されている方は、どのような人でしょうか?

(参考)「こちらのオフィスの場所はすぐわかりましたか?」など面接冒頭のアイスブレイク質問答え方

くおん先生
それぞれの人のキャラがありますので、参考までにということでご理解ください。真面目に答えて問題ありませんが、理想をいえば面接官や自分が笑顔になるような話を入れたいです。たとえば、「オフィスの場所はすぐわかりました。ただ、遅れてはダメだと十分に余裕を持って出発しましたら、1時間前に着いてしまい、オフィス1階のスターバックスにおりました」のように話せば面接官から笑顔を引き出せるかもしれない。面接官とあなたが笑顔になれば、その後の面接でもペースをつかみやすくなります。

まとめ

くおん先生
ここまで、面接で評価を得るためのポイントについて述べてきました。これらはあくまで内定の確率を高めるためのテクニックであり、実際に取り入れるかはあなた次第になります。「内定の確率が下がっても、自分の信念に反するため取り入れない」というのは、まったく問題ありません。少しでも参考になれば幸いです。
おすすめの記事